ACL-03節 メルボルン・ビクトリー戦 押し込んで得点、押し込まれて失点

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試合情報

2018年ACL 第3節

2018年3月7日 19:00 KO
等々力陸上競技場
川崎フロンターレ vs メルボルン・ビクトリー

試合結果

川崎フロンターレ 2 – 2 メルボルン・ビクトリー
得点者
エウシーニョ(28分、川崎)
オウンゴール(36分、メルボルン)
登里(55分、川崎)
レロイ ジョージ(90+3分、メルボルン)

フロンターレ先発メンバー

1列目 小林
2列目 登里 家長 阿部
3列目 ネット 大島
4列目 車屋 谷口 奈良 エウシーニョ
G K  新井

フロンターレ交代選手

中村 in、阿部 out(71分)
長谷川 in、登里 out(81分)
知念 in、ネット out(86分)

試合内容

ボールを放り込まないオーストラリアのチーム

メルボルンの戦術は、パスをつないで崩してくる、また、ドリブルで突っかけてくるなど、ここ数年のオーストラリア代表チームにもつながる戦術です。それでも試合の最終版にはロングボールをいれてくるのではないかと見ていましたが、最後まで戦術を変えることなく戦ってきました。

フロンターレをよく研究してきたのでしょう。守備時には中央を固めて来ていましたし、フロンターレがサイドにボールを動かしても、ボールの動きに合わせて、組織的に横に動くことがよくできていたと思います。

それでもフロンターレには崩すチャンスはたくさんあったと思います。

押し込んで得点し、押し込まれて失点する

早くアタッキングサードに入るようになれば得点チャンスが増えると言ってきましたが、この試合はまさにその通りの試合運びとなりました。相手ペナルティエリアの近くまで運び込めば、いろんなことが起きるものです。

1得点目は相手ゴール前で左サイドからパスを交換して崩そうとしていました。結果としてはうまくパスをつなぐことはできませんでしたが、ボールはエウシーニョ選手の前に転がり、シュートが入り得点となりました。

2得点目もボールを保持して相手を押し込み、右サイドから崩しを試みました。大島選手から小林選手へ相手の裏を抜けるパスが通り、小林選手のセンタリングを登里選手がゴールに流し込みました。この崩しにはサポーターもわくわくしたのではないでしょうか。

どちらも相手ペナルティエリア付近でボール回しをしながら得点したものです。

一方、失点シーンは相手に押し込まれたところから始まっています。

1失点目はコーナーキックからでした。相手には身長の高い選手が多いとはいえ、谷口選手と奈良選手のところではじき返してほしいところでした。その前で小林選手に触れているので、とっさには対応できなかったのかもしれません。湘南戦のCKからの失点と同様に、これもゴール前ではいろんなことが起きることの一例です。

2失点目は途中交代で入ったフレッシュな選手にドリブルで突っかけられて、我慢しきれずにペナルティエリア内でファウルをしてしまいました。エリア内にスピードを上げた選手をいれてしまえば、このようなことは起き得ます。ファウルであってもエリア前で止めることを考えないといけません。

相手を押し込んで得点し、押し込まれて失点した、という試合になりました。これだけ読むと当たり前に見えますが、フロンターレが目指している「ボールを保持して相手を押し込み、ボールを奪われたらすぐに取り返す」ということは相手陣で戦う時間を増やし、自陣で戦う時間を減らすということです。試合全体を通すとよくできていたとは思いますが、失点シーンが非常に残念でした。

家長システムと中村システム

この試合鬼木監督は中村選手を外してトップ下に家長選手を置きました。厳しいスケジュールの中で中村選手の疲労もあると思いますので、それ自体には何ら問題はありませんし、実際に多くの面でうまくいっているように見えました。より一層うまくやるには他の選手が家長選手と中村選手の違いを消化する必要があると思いました。

一つの例は車屋選手です。相手陣内で中村選手と車屋選手が近くでプレーする時には(その他の選手が関わっている場合も含め)、車屋選手が相手ディフェンダーの裏を抜けることを第一目的に二人がプレーしているように思えます。中村選手や他の選手が抜け出すことは、第一目的ではないように見えます。

しかし、家長選手と車屋選手が近くでプレーするときには、車屋選手が抜け出すことと家長選手が抜け出すことがイーブンの目的になっているように感じられます。少なくとも家長選手は自分でも行く気満々でプレーしているようです。この点中村選手はそこまでではなく、あくまでも車屋選手をうまく抜け出させることを主眼にしているのだと思います。

どちらが良いか悪いかという問題ではなく、この違いを車屋選手が消化しきれていないような気がします。家長選手に対して遠慮しているというか、「俺がやるんだけど、、、、あれっ、家長選手もやるのね、、、」というような戸惑いが感じられます。

今シーズン家長選手は好調を維持しています。フィジカルも強いですし、連戦にも対応できます。中村選手より出場試合は増えてくると思いますが、他の選手とのさらなる融合が見られることを楽しみにしたいと思います。

気の利く選手 登里享平

この試合鬼木監督はスタメンに長谷川選手ではなく登里選手を起用しました。先日の上海上港戦で大柄な選手相手にも負けていなかったことや守備もよくやることから起用したのではないでしょうか。結果としては、大成功だったと思います。

登里選手は2009年にフロンターレに入団し、必ずしもレギュラーとして毎試合出場する位置にはいません。今シーズンで10年目となり、長く在籍していられるのは、停滞することなく毎年のようにレベルアップしているからに他ならないでしょう。

風間監督の時代に学ぶものが多かったのでしょうか、ここ数年は守備的なポジションでも攻撃的なポジションでも気の利く選手として力を発揮しています。この試合でもビルドアップの際に、スペースを見つけてボールを受ける、ドリブルで相手をスピードで振り切ろうとする、車屋選手が上がっていくときには、ポジションを下げて、左サイド後方のスペースの守備に備えるなど、大活躍だったと思います。得点はそのご褒美だったのでしょう。

最後は少しばてていましたが、ここまでやれるのであればスタメンも頷けます。更にレベルアップするために一言付け加えます。ビルドアップでスペースを見つけてボールを受ける場合に、最初から後ろの選手に戻すつもりで受けている場合が見られます。良いスペースを見つけており相手も近くにいないので、前に向ける場合も多いと思います。後ろに戻す前提ではなく、前を向けるようになれば、ビルドアップもだいぶ楽になると思います。

今シーズン前に登里選手は、ユーティリティープレーヤーとしての活躍を期待すると言いましたが、期待以上でうれしい限りです。繰り返しますが、怪我だけは気をつけてもらいたいと思います。

鬼木監督のメンバー交代に疑問あり

試合内容は悪くありませんでしたが、ベンチワークには疑問ありです。2点目をとったのが55分でしたが、選手には連戦の疲労が見えていました。特にネット選手、大島選手、登里選手には疲労が感じられました。早めに交代のカードを切るかと思ってみていましたが遅すぎた印象です。

最初の交代は83分で、阿部選手に代えて中村選手を投入しました。疲労した選手をフレッシュな選手に代える交代ではなく、戦術的な交代でしたので、とても驚きました。その後88分には登里選手に代えて長谷川選手、同点とされた後の90+3分にネット選手に代えて知念選手を交代させました。

相手はボールを回しながらフレッシュな選手で前への推進力を上げてきたのに対して、これを跳ね返す力が残っていないように見えました。森谷選手や守田選手の早めの投入があってしかるべきだったと思います。

この選手交代が尾を引かないように祈ってます。休養十分な阿部選手を早めに交代させ、疲労感の残っている選手を最終盤まで引っ張ってしまいました。出場した選手、出場出来なかった双方の選手のモチベーションに影響ないよう鬼木監督のフォローも大切になるでしょう。この後のガンバ大阪戦、メルボルン戦のメンバー選択も難しくしているようでなりません。

雑感

  • 大島選手は今シーズンに入って更にレベルアップした感が強い
  • 今シーズンは試合中に選手たちが掛け合っている声がよくきこえる
  • 疲労度たかそうな後ろの6人のターンオーバーはどうなる?
  • 舞行龍選手、武岡選手はいつでてくる?
  • ACLは捨てることなく残り3勝を目指して戦ってほしい

次戦 J1-03 ガンバ大阪戦 ホーム

次戦J1-03ガンバ大阪戦(3/10)は中2日でホーム開催です。ガンバ大阪はまだ調子はでてませんので、どんなメンバーが出ても勝利を期待し応援しましょう。

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