J1-26節 ジュビロ磐田戦 攻撃的チームを目指して

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試合情報

2019年 J1リーグ 第26節

2019年9月14日(土) 19:00 KO
等々力陸上競技場
川崎フロンターレ vs ジュビロ磐田

試合結果

川崎フロンターレ 2-0 ジュビロ磐田
得点者
脇坂(22分、川崎)
山村(35分、川崎)

フロンターレ先発メンバー

1列目 小林
2列目 長谷川 脇坂 阿部
3列目 下田 守田
4列目 車屋 谷口 山村 馬渡
GK 新井

フロンターレ交代選手

知念 in、脇坂 out(65分)
登里 in、長谷川 out(65分)
中村 in、小林 out(78分)

新生フロンターレなのか

スタッツに注目

まず注目したのはスタッツです。試合後にDAZNでは以下のようなスタッツが紹介されていました。

 ボール支配率パス本数
フロンターレ45%533本
ジュビロ55%629本

ボール支配率とパスの数でそのチームの力を測る必要はないと思いますし、その数字で試合の内容を判断する必要もありません。これまでフロンターレはボール支配率が高いこととパスの本数が多いことで評価されてきた面がありますが、本当にそれが良いことなのか疑問に感じていました。

支配率、パスの本数ともにフロンターレを上回った磐田がこの試合を支配していたとは思いませんし、磐田が攻撃できずにいるシーンはあたかもフロンターレがボールを回すだけで効果的な攻撃ができない時を思い出させるようでした。

ボールを持ったらまずゆっくりする。相手に帰陣させてカウンターの芽を摘む。いずれも意味のあることだとは思いますが、結果としてしっかりと守備を敷かれ得点できないジレンマに陥っていたのは間違いありません。攻撃にスピード感はないですし、もやもやとした気持ちで観戦していた試合が多くありました。

攻撃のバリエーション

支配率が相手より低かったと言っても、自陣に引きこもって守備的に戦っていたわけではありません。マイボール時にはボールを早く前線に運ぶようにして、相手ゴールへの推進力を持った攻撃ができていました。後半7分のシーン。自陣でボールを奪った車屋選手が、阿部選手、長谷川選手と上手くパスを繋いで相手陣に侵入し小林選手へのクロスボールを出したシーンはシュートは防がれたものの見事な攻撃でした。

ルヴァン杯の名古屋戦ほどではありませんでしたが、相手の裏を狙うパスもありましたし、ミドルシュートも多く見られました。守田選手、下田選手のミドルシュートはゴールになりませんでしたが、脇坂選手がゴールを奪ってくれました。

攻撃の考え方が明らかに変わってきたように感じます。これまでは主に相手に守備の準備をさせた上でその守備を打ち破ることで得点を取ろうとしてきましたが、ルヴァンカップ以降は相手に準備をさせないで点を取ろうとする意識が高くなってきました。この攻撃の変化が監督の指示なのか、試合に出場したメンバーの特性によるものなのか分かりません。いずれにせよ停滞していた攻撃が動き出してきたことは強く感じますし、このやり方には大賛成です。

課題も山積

ミスが増える副作用

早い攻撃を全面的に支持していますが、その副作用も出てきます。最初に言えることはボールを扱う際の質が下がることです。止まった状態でボールを扱うのではなく、動きながらボールを扱う回数が増えます。この試合もミスパス、ミストラップが結構ありました。

これは現時点ではやむを得ないものとして受け入れざるを得ないと思います。ゆっくりとしたプレーではミスが少ないのは当たり前なことですし、プレーのスピードを上げていけばミスが増えるのは当然です。早いプレーのなかでもミスを減らすようなトレーニングをしていくしかないと思います。

体力が持たない副作用

早い攻撃の副作用としてもう一つ上げるとすれば体力の消耗です。いくら早い攻撃が得点の可能性を広げると言っても、90分間体力が持たないのであれば採用することは難しくなります。この試合では後半15分頃から運動量が落ちてきました。後ろからの押し上げが遅れ、前線に出すパスの質がどんどん下がり、ボールをつなげない状態に陥りました。

Jリーグのサイトで公表されているスタッツによると、この日の総走行距離は以下のようになっていました。

 総走行距離
フロンターレ112.812km
ジュビロ109.835km

ちなみに今節で最も走っていたのは、横浜Fマリノスで120.715kmです。連続フル出場中の選手もいるので体力的に厳しいことは分かりますが、このぐらいでバテてしまっては困ります。走らないチームを走れるようにすることは容易ではないかもしれませんが、若い選手が台頭してきていますので、持久力も高めて技術の高いよく走るチームを目指して欲しい。

どんな攻撃でも決定力は課題であり続ける

押された場面もあった後半でしたが、上で述べた後半7分のシーンは決定的なチャンスでしたし、後半15分の下田選手から長谷川選手へのスルーパスの場面も得点チャンスでした。その後相手のクリアミスからのチャンスもありました。

足りないのは決定力です。これはゆっくりとした攻撃をしていた時にも言われていたことです。早い攻撃だから決定力に問題がでたわけではありません。奇しくもこの試合の相手である磐田のフベロ監督も自分のチームに「足りないのは決定力です」と試合後にコメントしています。

決定力に不満のないチームなど世界中探してもないでしょう。こればかりは日頃のトレーニングで修練してもらうしかありませんし、少しでも決定力の高い選手を起用するしかありません。

奮闘する選手達

下田北斗

疲れを知らない運動量にチームは支えられています。攻守においてポイントとなる場所に顔を出し続け、ミドルシュートを繰り出し、中村憲剛選手のようなスルーパスも出せる。継続して良いプレーを披露してくれている下田選手は間違いなく現在のチームの中心です。

脇坂泰斗

サイドのポジションよりトップ下の方が良い面が出ると思います。今シーズン公式戦ですでに6得点。総出場時間は少ないですが、159分に1得点の割合です。これはチームトップのダミアン選手(126分に1得点)に次いでいて、知念選手、小林選手を上回っています。結果が自信に、自信が結果に、良い循環になっているようです。

車屋紳太郎

ここ数試合何か吹っ切れたようなプレーを見せてくれる車屋選手。前への意識がとても高くなったと思います。得点に直結するようなプレーも増え、新生車屋紳太郎に期待も大きくなります。

登里享平

怪我の詳細が公表されずヤキモキしていましたが、思いのほか早い、嬉しい復帰となりました。この試合は30分の復帰テストとして出場したのでしょう。内容は問いません。良く戻ってきてくれました。

次の試合

天皇杯 ラウンド16
9月18日(水)19:00 
神戸総合運動公園ユニバー記念競技場
ヴィッセル神戸
天皇杯のラウンド16。新国立競技場も随分できてきました。決勝に我々を連れて行ってください。

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