J1-30節 サンフレッチェ広島戦 わくわくする速い攻撃

フロンタ01J1リーグ
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試合情報

2019年 J1リーグ 第30節

2019年11月2日(土) 15:05 KO
等々力陸上競技場
川崎フロンターレ vs サンフレッチェ広島

試合結果

川崎フロンターレ 2-1 サンフレッチェ広島
得点者
田中(21分、川崎)
レアンドロペレイラ(82分、広島)
マギーニョ(84分、川崎)

フロンターレ先発メンバー

1列目 小林
2列目 阿部 中村 脇坂
3列目 大島 田中
4列目 登里 山村 奈良 マギーニョ
GK 新井

フロンターレ交代選手

下田 in、大島 out(60分)
斉藤 in、中村 out(66分)
知念 in、小林 out(90+3分)

速い攻撃を繰り出すフロンターレ

驚きの速い攻撃

とにかく驚きました。こんなに速い攻撃を次々に繰り出すフロンターレは本当に久しぶりです。相手の裏を狙ったパスやカウンター攻撃を何度も見せてくれました。

前半4分に山村選手が大島選手に出した相手裏へのロングフィード。受け手が大島選手だったことに驚きました。15分には大島選手から脇坂選手、そしてオフサイド判定されてしまいましたが、小林選手がゴールに蹴り込みました。その後もDAZN解説者を唸らせた28分のプレーは、奈良選手からパスを受けた田中選手が相手ボランチをひっくり返してダイレクトで大島選手へ、そして大島選手が小林選手へのスルーパス。後半も小林選手や斉藤選手が相手ゴールに迫りました。

問題はあります。ゴールには至らずに終わったことです。速い攻撃でもゆっくりとした攻撃でも決定力が問題なのは変わりません。縦に速かったジュニーニョ選手、ドリブルで相手を翻弄したレナト選手、相手DFに体を当ててブロックしながらシュートまで持ち込めた大久保選手。そんな特徴を持った選手が懐かしくなります。

シュートは入りませんでしたが、前半44分の田中選手からロングパスを受けた脇坂選手が相手DFと駆け引きをしながらシュートまで至ったことには可能性を感じました。

チーム戦術の変更なのか

あまりにもボールの支配率にこだわりすぎていたフロンターレの攻撃は、ボールを奪っても相手に戻る時間を与え、その上でパスを回しながら相手の隙をねらって得点を目指すとものでした。ところがこの試合では相手の戻りを待つことがありませんでした。前線にスペースがあればロングパスを出し、近くにいる選手より遠くの選手へのパスを優先するような攻撃は、相手を置き去りにしてチャンスを多く作りました。

大島選手が復活してからはゆっくりとした攻撃が増えるのだろうと思っていましたが、全くそんなことはなく、その大島選手自ら前線に跳びだし、また前線への長いパスを繰り出していました。

あまりにもこれまでの攻撃と異なる組み立てに首をかしげました。この試合には出場していませんでしたが、家長選手もここ数試合の積極的に前に進むプレーを見せています。鬼木監督を始めチーム全体が攻撃をスピード感あるものにしようと考えているのではないでしょうか。今後の試合を見ないと分かりませんが、速い攻撃を継続してくれれば一層わくわくする試合が増えると期待しています。

チャンスも多いがピンチも多い

これまでのゆっくりした攻撃は相手を自陣に戻らせることになり、相手の攻撃を遅くするという守備面でのメリットもありました。いわば「チャンスを減らしてもピンチも減らす」試合運びだったと思います。

これに対し、速い攻撃を繰り出すようになれば、「チャンスも多いけれどピンチも多い」ことになります。実際この試合でも広島の決定的なチャンスも多かったと思います。ただ、ゆっくりとした攻撃に完全に行き詰まっているチームが、速い攻撃によって得点力向上を狙うことには一理あると思います。

速い攻撃が増えると、ボールを持つ時間は減りますので、結果としてボール支配率が低下するのは自然だと思います。この試合も支配率は広島に大きく譲りましたが、問題視することはありません。ボールの支配率を上げることより決定力を上げる方が優先です。

90分戦えるような工夫

速い攻撃でスタートした前半でしたが、90分続けることはできませんでした。体調が充分ではないのか大島選手は60分で退き、その後中村選手が怪我で交代してからますます押し込まれる時間が増えました。

カウンターのチャンスはありましたが、単発の攻撃になってしまいました。速い攻撃に後ろがついて行けなくなったことが原因でしょう。ボールを持った前線の選手は孤立し、相手に囲まれてボールを奪われる。そんなシーンの連続となりました。

とは言え、失点直後の速いプレスは見事でした。まだそんな力が残っていたかと思うようなチーム全体でのプレスがかかりました。リードしていると守りたくなり、点を取らないといけない試合展開になると息を吹き返す。試合運びについてはまだ改善しなければいけない部分があります。

これからの関心事

新井章太

J1最高の第2GKと評価していた新井選手ですが、ルヴァンカップでも大活躍し今シーズンはこのまま第1GKとしてプレーするだろうと思います。私は来シーズンの第1GKを新井選手に任せられるのか、プレーの内容に注目しています。

新井選手が第1GKとしてプレーするのであれば、ソンリョン選手が第2GKということになります。シーズン途中でその順列になることは、各選手の調子やチームの雰囲気などを考えるとあり得ることだと思います。しかし、シーズンの最初から第1GK新井選手、第2GKソンリョン選手は決してバランス良い組み合わせではありません。もし、そうなるのであれば、ソンリョン選手は出場機会を求めて別の道を選択する可能性も大きくなると思います。チームの選手構成にも影響を与えることになります。

そんなことを考えながら新井選手のプレーには注目していました。失点には繋がりませんでしたが、後半早々のキックミスで広島の勢いを一層増してしまいました。その後も押し込まれるなかで慌ててフィードしてしまうこともあり、ピンチを招いていました。

来シーズンの第1GKを確保するには安定したプレーを見せ続けなければなりません。

脇坂泰斗

中村選手と脇坂選手の競争に注目と以前のブログに書きましたが、中村選手が大怪我を負ってしまいました。フィールドで自らバツ印を出していた姿を見ていて言葉も出ませんでした。しっかり直して戻ってきてもらいたいと思いますが、それまでは脇坂選手がトップ下を務めなければなりません。

ルヴァンカップではことごとくシュートを外してしまいましたが、あの場所に侵入できていることは良いプレーができている証拠です。この試合で見せた強引にシュートまで持って行くプレーは今のフロンターレには余りいないタイプのMFです。

この試合での走行距離は12.243km。よく走りました。フロンターレの選手としてはなかなか見ない数字です。試合終了直後には倒れ込んでいましたが、中村選手不在の間は自分がやらなければならないとの自覚がより高まったのではないでしょうか。

今後は休める試合も減って体力的にもきつい試合が続きます。そんな中での脇坂選手のプレーには大注目です。

奮闘する選手達

大島僚太

とても良いプレーにしびれました。攻撃では前線に飛び出すこともあり、また、切れ味鋭いパスを出していました。守備では右サイドに集中する広島の攻撃を周りの選手を動かしながら上手く管理していました。運動量も多く復調してきたのかとみていましたが、60分で交代となりました。是非この日のようなプレーで90分戦えるようになって欲しいと思います。

田中碧

得点をあげたシーンだけではなく、守備でも良く効いていました。38分にゴール前でドウグラスヴィエイラ選手に体をぶつけながらクリアしましたが、素晴らしい読みとクリアでした。ただ、前半終了直前に青山選手がフリーで放ったヘディングシュートのシーンは田中選手がマークにつかないといけないプレーです。今シーズンの成長には驚くばかりです。女性誌にも取り上げられるフロンターレ一番の期待の星です。

山村和也

ルヴァンカップ準決勝鹿島戦第1戦から5試合連続フル出場です。怪我人・出場停止選手がいるなかで、頼もしいプレーを見せてくれています。さすがに120分戦ったルヴァンカップの後ということで、この試合の最後の方は体が重そうでしたが、広島のロングフィードをことごとくヘディングでクリアし続けました。このサイズの選手が最終ラインにいると本当に助かります。

奈良竜樹

選手繰りが厳しいこの試合に良く戻ってきてくれました。スピードで置いて行かれるプレーもあり完調にはまだまだと思います。今シーズンの開幕直後は先発を掴んでいましたが、怪我で欠場している間にCBの競争は激しくなってきています。更なるパフォーマンスアップを期待します。

次の試合

J1-第32節
11月5日(火)18:30 
埼玉スタジアム2002
浦和レッズ
浦和がACLの決勝に出場するために変則日程になりました。浦和がこの試合へモチベーションを上げるのはとても難しそうに思います。ゆっくり休んでいた選手達がやってくれるでしょう。

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