川崎フロンターレ 2019シーズン勝手に10大ニュース【8位】等々力陸上競技場第2期整備はどうなる?

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【8位】等々力陸上競技場はどうなる?

等々力陸上競技場の第2期整備スケジュールに暗雲?

等々力陸上競技場のメインスタンド改築が完了したのが2015シーズン前でした。その次の整備はバック・ゴールスタンドの整備と期待されてきました。

現スタンドの建築時に起債した市債の償還が終わっていないとか、おとなりの等々力野球場の改築期間中に廃棄物が見つかり、その処理のために野球場の改築スケジュールが大幅に遅れたことなど、いろんな制約があるなかでも等々力陸上競技場第2整備計画はスケジュールは進んでいるように見えていました。

ところが、民間の力を導入しようとして実施していたPFI法(Private Finance Initiative、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進)のもとで、東京急行電鉄株式会社(以降「東急」と呼びます)が「等々力緑地再編整備事業に係る提案」を提出してきた為に、この先の等々力陸上競技場の整備スケジュールが見直しになる可能性が出てきたのではと懸念しています。

等々力陸上競技場メインスタンド完成以降

第2期整備に関するスケジュール

2015年3月にメインスタンドが完成したあとの第2期整備計画の動きをまとめてみました。

内容
20153/13メインスタンド利用開始
20175/31等々力陸上競技場第2期整備「基本方針」(案)発表
20176/12-7/11パブリックコメント募集
20181/9等々力陸上競技場第2期整備「基本方針」発表
20183/30等々力陸上競技場第2期整備「整備計画」発表
201811/6マーケットサウンディング実施発表
20191/31マーケットサウンディング実施結果発表
20193/8東急より提案提出があったと発表
201910/18東急提案の審査講評発表

川崎市の公式計画 等々力陸上競技場第2期整備「整備計画」

現時点で等々力陸上競技場のバック・サイドスタンドの整備について、川崎市から公表されている最新の計画はこの整備計画です。

等々力陸上競技場第2期「整備計画」(川崎市ページへの外部リンク)

この整備計画は、2017年6 月12 日から7 月11 日までの期間に実施した、等々力陸上競技場第2期整備「整備の基本方針」(案)に係わる市民意見募集(パブリックコメント)を反映させた等々力陸上競技場第2期整備「整備の基本方針」をもとに作成されたものです。

この資料には第2期整備のスケジュールとして、以下のような説明がされています。

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また、平成30年度(2018年4月〜2019年3月)に実施することとして、以下のことがあげられています。

  • 設計に向けた与条件の検討
    スタジアムの構造形式や座席数、施設に取り入れる諸機能とその規模、大まかな施設配置など与条件を検討し、基本計画としてとりまとめる。
  • 事業手法の検討
    公設による事業方式や民間的能力を活用するPFI方式など効率的・効果的な事業手法を検討する
  • 劣化診断と土壌の調査
    サイド/バックスタンドの現状調査として、建物部材の劣化診断調査や存置予定躯体の耐力度調査、整備予定地の土壌調査を実施、、、

この中で、今後の計画に大きな影響を与えそうなものがこの「事業手法の検討」です。

民間ノウハウの導入

マーケットサウンディングとPFI

川崎市は等々力緑地の整備に関して「民間事業者の柔軟な発想に基づく幅広い事業アイディア等を把握する必要がある」として、2018年11月6日にマーケットサウンディングの実施を発表しました。民間のノウハウを最大限に活用しようというのが主な目的です。

ほとんどの自治体は財政的な問題を抱えているでしょうが、特に川崎市はふるさと納税による流出額(なんと56億円)が大きく、民間の資金も利用したいというのが本音だと思われます。

ふるさと納税による市税の流出が深刻です(川崎市ページへの外部リンク)

PFIとは、Private Finance Initiativeの頭文字をとったもので、内閣府ホームページでは以下のように説明されています。

  • 「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法です。
  • 民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供できる事業について、PFI手法で実施します。
  • PFIの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減、より質の高い公共サービスの提供を目指します。

内閣府による説明(内閣府ページへの外部リンク)

川崎市による事業手法の検討

川崎市は、等々力陸上競技場第2期整備「整備計画」の内容に沿って、平成30年度に事業手法の検討を開始し民間からのアイデアを募集しました。その結果として、平成30年度末(2019年3月13日)に東急から提案が出されたという経緯になるようです。

東急の提案

東急の提案については、知的財産権などに配慮して概要だけが一般に公開されており、詳細は見ることはできないようです。しかし、川崎市の報道発表と付随している提案概要をみると、以下のような広い範囲での提案内容になっていることが分かります。

等々力緑地の一体的な管理・運営、等々力陸上競技場・市民ミュージアム・とどろきアリーナ・その他公園施設の活用、民間収益施設の設置等による複数年のPFI事業の実施に関する提案

等々力緑地再編整備事業に関して民間事業者からの提案(川崎市ページへの外部リンク)

川崎市による審査の発表

この東急提案の内容を評価するために、川崎市民間活用推進委員会に民間提案審査部会が設置され、その評価結果が、2019年10月8日に公表されました。

民間提案に関する審査講評(川崎市ページへの外部リンク)

審査結果は以下のようにまとめられています。

審査部会での総合的な評価としては、提案の妥当性は認められるものの、提案の具体的な実現可能性等を判断するためには、市民等や提案内容に関係する分野の有識者を交えながら、さらに検討を深めていく必要があると判断する。

民間提案審査部会では判断ができかねたのでしょう、結果が先送りになってしまいました。

また、今後のスケジュール感としては、川崎市は以下のように発表しています。

  • 審査部会からいただいた審査結果や意見等を踏まえて、今後、提案者からの民間提案に対する本市としての対応を速やかに検討し、令和元年11月末を目途に、本市としての対応方針(案)を公表の上、令和2年1月末を目途に、対応方針を策定します
  • 対応方針を踏まえて、提案者宛てに、令和2年2月末を目途に、提案に対する検討結果の通知を行います

現時点(2019年12月22日)で、川崎市ホームページを探しても、対応方針(案)は見つかりませんでした。対応方針(案)は令和元(2019年)11月末までに公表の予定でしたので、既に遅れているということになります。

果たして令和2年(2020年)2月末までに東急に提案の検討結果を通知できるのか心配です。

何が問題になりそうなのか

スケジュールの遅れなく第2期整備計画を進められるか

等々力緑地全体の整備を考えると東急のような大きな会社が参入してくることは、良い結果をもたらしてくれるような気がします。特に川崎市がクリアしなければならない財政的な問題を解決できるスキームで進めることができれば一気に整備が進む可能性も高いと考えられます。

しかし、東急提案がとても広範囲であったため、川崎市がその評価にかける時間が長くなり、結果として、等々力陸上競技場第2期整備のスケジュールが遅れるのではないかと懸念しています。

まずは、決められたスケジュール通りに東急提案に対する評価をだせるのか、この点に注目していかなければならないようです。

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最後に

川崎市のホームページを丁寧に読んで理解したつもりですが、間違いがあるようでしたらご一報いただければ嬉しいです。

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