2020 J1-03節 FC東京戦 「早い攻撃と運動量」

試合情報

2020年 J1リーグ 第3節

2020年7月8日(水)19:33 KO

味の素スタジアム

FC東京 vs 川崎フロンターレ

試合結果

FC東京 0 – 4 川崎フロンターレ

得点者

  • 大島(17分、川崎)
  • ダミアン(23分、川崎)
  • 長谷川(28分、川崎)
  • 長谷川(45分、川崎)

フロンターレ先発メンバー

長谷川 ダミアン 家長

大島 田中 脇坂

登里 谷口 ジェジエウ 山根

ソンリョン

フロンターレ交代選手

  • 下田 in、脇坂 out(60分)
  • 旗手 in、家長 out(60分)
  • 小林 in、大島 out(69分)
  • 斎藤 in、長谷川 out(69分)
  • 宮代 in、ダミアン out(84分)

早い攻撃と運動量

相手も予想できない展開力

前半で試合を決めてしまう気持ちの良い試合でした。まさか、7-0の記録を塗り替えるかもなんて期待もしてしまいましたが、それは今後に残しておきましょう。

この試合で一番驚いたのは、3点目につながった登里選手のサイドチェンジのシーンでした。そのパスの正確さにも驚きましたが、パスを受けた家長選手に素早くサポートについた脇坂選手の位置取りと動きもなかなかこれまでには見られないものだったと思います。自陣でも敵陣でも密集してプレーすることを指向していたフロンターレが、プレーされているエリアの反対のライン際に家長選手が張っていたこと、また、その家長選手を孤立させずに素早くサポートについた脇坂選手の動き。いずれも今シーズンならではと思います。

極端に言えば、相手を押し込んでフィールドプレーヤー8対8で相手ゴールを攻略しようとしていたこれまでに対し、素早くボールを運ぶことで、2対2、3対3で攻略する場面が増えてくると思います。多数の選手が絡んで相手を攻略するのも得意としていましたが、これに2対2、3対3で相手を攻略することができれば攻撃の幅が増えてきます。少人数の戦いになっても技術力の高い選手が多いフロンターレなので、これまで同様相手守備を攻略できると思います。

選手とチームの運動量

ここ2試合インサイドハーフを任されている大島選手、脇坂選手の運動量に注目しています。大島選手は意識的にゴール前まで侵入しフィニッシュ(ゴール)の仕事をすることを目指しているようです。先取点は見事なコントロールされたシュートでしたが、3点目もボールは来ませんでしたが、ゴールエリアの真ん中まで詰めていたのは大島選手でした。また、守備面では、前節鹿島戦に続いて自陣ペナルティエリアで相手ボールをクリアしたり、サイドバックのカバーをしたり運動量が多くけがを心配してしまうほどでした。

昨シーズントップ下でよいプレーを披露していた脇坂選手が今シーズンインサイドハーフでよいプレーを見せられるか少し心配をしていました。まだ今シーズン得点は上げていませんが、レベルの高いプレーを見せています。ドリブルもうまいので、スペースのある場面での活躍も期待したいと思います。

2名とも運動量が多いと感じましたが、スタッツを見ると決して多いわけではありません。2人に限らず、チームとしての1試合当たりの総走行距離は多くありません。2019年J1リーグのフロンターレの1試合平均総走行距離は108.747km、今シーズン3試合消化時点で107.318kmです。

早く、大きな展開のゲーム運びをしているにもかかわらず、昨シーズンの平均より低い値になっています。その理由をうまく分析することはまだできていませんが、人はそれほど動かずボールを動かしているということなんでしょうか。

好調を維持するために

両ワイドの選手が我慢できるか

これまでの3試合、長谷川選手と家長選手がワイドに張って大きな展開を可能にしています。長谷川選手は昨シーズンからサイドライン沿いの攻撃を得意にしていました。今シーズンは一層プレーがキレれているように思います。ワイドポジションのプレーを主戦場にしながらも、ゴール前へ詰めることはサボらず、結果としてこぼれ球をゴールに押し込むようなシーンも多く、この試合でもゴール前でしっかりと仕事していました。

一方家長選手は昨シーズンは右サイドのポジションでありながらも、中に入ってプレーしたがることが多く見られました。今シーズン前にはインサイドハーフで起用されたトレーニングマッチもあったようですが、鬼木監督が家長選手に与えたポジションは1列目の右サイドです。ここまで右サイドで攻守に奔走していますが、時折中に侵入していくシーンがあります。今後攻撃がうまくいかなくなったときに、中に入っていく誘惑に耐えてワイドに張り続けられるか、ポイントになるのではないでしょうか。

ベンチメンバー

3試合連続して先発メンバーを固定していますが、再開後は厳しいスケジュールもあり、5人の交代が認められていますし、ここまでの2試合とも5人の交代枠をすべて使いきっています。60分過ぎから最初の交代カードを切っており、体力に配慮した選手起用をしています。

先発メンバーが固定される中、途中から出場するメンバーもこれまでは固定されていますが、交代で入ったメンバーが大きな仕事はできていません。長谷川選手の交代で入る斎藤選手は以前のフロンターレ流のように中に入ってくるプレーをしがちで、今シーズンのチーム戦術と違和感を感じます。

守田選手は先発のほうがあっていると思います。リードしている試合では安心して起用できそうです。運動量の多い下田選手は後半選手が疲れているときに周りを助けてくれる選手です。セットプレーも蹴れますし、ミドルシュートにも期待ができます。

心配なのはCFです。ダミアン選手の交代で入る選手がだれであろうと、タイプは大きく異なります。今の戦い方でダミアン選手はいなくてはならない選手ですので、ダミアン選手が出られなくなった場合に、どのような変化が起きてしまうのか不安はあります。

怪我で離脱中の中村選手と小林選手の復帰もそう遠くない時期だと思いますが、中村選手はどのポジションでプレーするのか。運動量を期待されるインサイドハーフなのか、それとも4-4-2に戻すのか。小林選手はCFなのか、右サイドなのか、鬼木監督の頭の中にどのような絵が描かれているのでしょうか。

奮闘する選手達

山根視来

良いプレーが多く見られました。積極的に前へ向かう姿勢には多くの可能性を感じました。一方で守備面では及第点はあげられません。試合後のインタビューでも本人が答えていましたが、周りにずいぶん迷惑をかけています。これからも攻守に一喜一憂しそうですが、自信をもってどんどん攻撃的なプレーを見せてもらいたいです。

長谷川達也

乗ってきましたね。ここ数年殻を破れそうで破れなかった印象でしたが、今シーズンのスタートは絶好調といえるでしょう。左サイドでの登里選手との連携もよいですし、サボらないでしっかりゴール前まで詰めていますし、落ち着いてシュートできれば相当得点数は増えそうです。

田中碧

昨シーズンのダブルボランチから今シーズンはアンカーとなり、1人で広いエリアを見なければなりません。これまではインサイドハーフが守備の意識が高く、3人でうまく守備ができています。攻撃の組み立てではCB2人と田中選手で担当していますが、見ていてびくびくすることもなく安心して見ていられるようになりました。若者の成長スピードはすごいものがあります。

次の試合

J1-第4節

7月11日(土)19:00 KO 

等々力陸上競技場柏レイソル

5000人を上限に観客を入れる試合のスタートです。スポンサー絡みなのか何故か中2日の試合でスケジュールされています。この試合を終えると1週間あきますが、どのようなメンバーでスタートするのでしょうか。