キリンチャレンジカップ ベネズエラ戦 守備陣がだめなだけ?

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試合情報

キリンチャレンジカップ ベネズエラ戦

2019年11月19日(火) 日本時間 19:25 KO
パナソニックスタジアム吹田
日本代表 vs ベネズエラ代表

試合結果

日本代表 1-4 ベネズエラ代表
得点者
ロンドン(8分、ベネズエラ)
ロンドン(30分、ベネズエラ)
ロンドン(33分、ベネズエラ)
ソテルド(38分、ベネズエラ)
山口(69分、日本)

日本代表先発メンバー

1列目 鈴木 浅野
2列目 中島 柴崎 橋本 原口
3列目 佐々木 畠中 植田 室屋
GK   川島

日本代表交代選手

交代
古橋 in、鈴木 out(46分)
三浦 in、植田 out(46分)
山口 in、橋本 out(65分)
永井 in、浅野 out(65分)
井手口 in、原口 out(82分)

日本代表の現在位置がわかる試合

森保監督の試合の進め方

まず、森保監督の試合の進め方について私の感じることをまとめます。周知のことだと思いますが、一旦整理することで何が問題なのか考えやすくなると思います。

森保監督の基本的な試合の進め方は以下のように要約することができると思います。

  • ロングフィードを駆使してできるだけ早く相手の陣地に入る
    速い選手を前線に起用し上手くいけば裏へのロングパスで得点につなげる
  • 相手陣深いところにボールを放り込みプレスをかけてボールを奪取する
    ボールを奪った後は個人技を中心に相手ゴールに迫る

この試合の進め方は自陣や中盤でボールを保持するということをできるだけ避けようとします。速攻が上手くいかない場合には、相手にボールを持たせたうえで奪い取るリアクションサッカーです。

森保サッカーが上手くいくケース

このやり方が上手くいくのは2つのケースがあります。

  • 前線の選手が相手のDFよりも速く縦パス1本でゴールを奪える場合
  • 相手チームがゲームの組み立てが上手にできずプレスにはまる場合

最初のケースは分かり易いでしょう。いわゆる縦ポンサッカーです。1本の縦パスで相手の最終ラインを抜いてしまえば、簡単にゴールを奪うことができます。この試合に限らずこうした方向性にあった選手達を前線で起用し続けています。

2つめのケースは、相手が最終ラインからのボール供給に行き詰まり、日本代表のプレスにかかりボールを失ってしまい、ショートカウンターを受けるケースです。相手チームの技術が劣っているケースや、日本代表のプレスが強力なケースが当てはまります。

しかし、いずれも相手のミスや実力不足に依存する割合が高いのが問題です。強豪国を相手にした場合には、縦ポンサッカーで得点できる可能性は少ないですし、緩いプレスであれば容易にかわされてしまいます。

自分勝手にプレーする選手達

ベネズエラ代表との試合も最初の10分ほどは上記の試合の進め方ができていました。相手陣にボールを放り込み、相手陣でのプレスをかけようとしていたと思います。しかし、それも長くは続きませんでした。それはベネズエラ代表が日本代表のプレスを簡単にかいくぐってきたためです。

前線からのプレスでボールを狩り取れないことがわかった時点で、一度考え直す必要があったと思います。というより、そうなった場合の対応もゲームプランに落とし込んでいなければいけません。全員がしっかり戻ってブロックを組んで守備を固めることもできていませんでしたし、ボールを持っても簡単に相手に渡してしまうようなプレーを選択していました。

ボールを持った時に自分で打開することは重要ですが、それには自分がフィールドのどの場所でプレーしているのか理解していなければなりません。攻撃の選手がボールロストするリスクを冒して良い場所は相手陣のゴール近辺です。得点の可能性がある場所でならばボールロストのリスクは受容できます。しかし、中盤で簡単にボールロストするようなプレーを選択する選手は考えを改めなければならないと思います。

ボールを保持するトレーニングはしていないのか

この試合の日本代表最終ラインはなかなか代表戦に出場する機会が少ない選手達でしたがトレーニングは重ねてきている筈です。また、森保監督に重用されて出場機会も多い柴崎選手、中島選手や原口選手が試合を落ち着かせることができなかったのは気になりました。

パスを交換しながら相手をかわし、徐々に相手陣にボールを運ぶようなトレーニングはしていないのでしょうか。しているのだけれどもベネズエラにはまったく通用しなかったということなのでしょうか。

ワールドカップ2次予選のキルギス代表戦を振り返ってもボールをつなぐようなトレーニングに時間をかけているとは思えないのですが。

強豪に通用しないのは守備だけではない

メディアでは国内組が力不足だったとか、この守備陣は使えないなどと試合を振り返っているものが多いですが、本当にそのような総括が正しいのでしょうか。

4失点の結果を受けて守備の崩壊を指摘するのは簡単です。センタリングからの1失点目のシーン。左サイドを突破された後のセンタリングに相手よりも前に入れなかった2失点目のシーン。確かに守備が酷かったと思います。しかし、それと同様に攻撃陣が全く通用しなかったこと、またボランチが攻守に存在感を示すようなプレーができなかったことも事実です。

「この試合の守備は全く通用しなかった」ではなく、「この試合は守備も攻撃も全く通用しなかった」と総括するのが正しいと思います。

後半に挽回したとの見方をすることもできますが、前半で0-4になった試合の後半の戦いぶりを評価しても意味はないと思います。

森保ジャパンの将来

こうなると森保監督の試合の進め方がダメだというころに繋がりかねません。繰り返しになりますが、上手くいくケースを考えたいと思います。なかなか上手くいくケースを想像するのには苦労しますが、以下のように考えます。

  • 前線に速くて強い選手を揃えられる場合
    例えばクリスティアーノロナウド選手ぐらい速くて決定力があればベスト
  • 前線からの強力なプレスがかかる場合

人的な面でも質的な面でも簡単なことではないと思いますが、森保監督が今迄見せてきた試合運びで強豪国に勝つには、これらの条件が揃わないと厳しいと思います。

ワールドカップ2次予選の突破は他チームとの力の差があるので今のままでも問題ないと思いますが、最終予選までには森保監督が新たな面を見せてくれることを期待します。

2022ワールドカップのアジア出場国枠は開催国カタールを除いて4.5国です。最近のアジア各国の実力の向上を考えると、そんなに簡単に出場権を獲得できる状況ではないと思います。

次の日本代表の試合

EAFF E-1 サッカー選手権
12月10日(火)19:30
韓国 九徳総合運動場
中国代表
中国代表を率いてきたマルチェロ・リッピ監督は、11月14日のワールドカップアジア2次予選でシリア代表戦で1-2で敗退した後の記者会見で辞任を表明しました。新監督が指揮するのでしょうが、そんな中国代表より日本代表の方が心配です。

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