不正転売禁止法を読んで考える

ワルンタ01スポーツ

不正転売への対策

不正転売禁止法の成立

2018年12月に「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律案」が可決され2019年6月に施行されます。

昨今のフロンターレのチケット争奪戦は以前からは考えられないほど過熱しており、チケット転売サイトなどで高値で販売されていることが多く見られます。本当に試合を観戦したい人にチケットが正価で行き渡らないという事態になっているのは間違いありません。

フロンターレ以外、いやサッカー以外の人気チケットも同様であり、この状態への対策として法律が成立したわけです。

フロンターレの藁科社長も衆議院議員会館で行われた転売の問題を考えるフォーラムで転売事情を説明し、この法律の成立に一役買ったことは皆さんもご存じでしょう。

前日でも開幕戦のチケットが販売中

チケットの転売サイトを覗いてみましたが、明23日(このブログ執筆は2月22日)のJ1-01節FC東京戦にチケットがまだ売りに出されています。定価割れしているものも見受けられ、午前10時の時点で49件の売り主(同じ人もいる様子)がそれぞれ複数枚を販売しようとしています。

シーズンチケットで先行入場できることを明記しており、そもそも転売を目的としてシーズンチケットを買ったと思われるもの、また、複数のチケット転売に関する当日手渡しの為の連絡先メールアドレスが同じでありダフ屋行為と変わらないのではないかと思われるようなも、等々力競技場の最寄り駅である武蔵小杉や新丸子の郵便局留めや宅配便事務所での引き取りを提示しているものがあったり、なかなか勉強になります。

こうしているうちにも売れていっています。

不正転売禁止法の内容

不正転売禁止法とは

正式には「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」で国会通過時の法案は以下のサイトで確認することができます。

法案成立までの経過

衆法 第197回国会 5 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律案

法案内容

●特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律案

与野党全会一致で可決しており、法律の交付年月日は2018年12月14日になっています。6ヶ月を経過した日から施行されますので、2019年6月14日施行になるのでしょう。

不正転売禁止法の目的

不正転売禁止法の中身を簡単に見ておきたいと思います。

前提としてお断りしておきますが、私は法律家ではありませんので、この解釈が必ずしも正しいかどうか判断できません。どこかでお詳しい方に解説していただければ助かります。

、、、特定興行入場券の不正転売を禁止するとともに、その防止等に関する措置等を定めることにより、興行入場券の適正な流通を確保し、、、

チケットの適正な流通を確保することが目的に謳われています。買いたい人が正当に買うことができない状態を解消するということですね。某チケット転売サイトでは、J1-01節のFC東京戦のチケットに関して250件の売り主がいて、そこで1〜4枚の枚数のチケットを販売します。平均2枚としても500枚程度がこのサイトで転売されているようです。等々力競技場の定員の約2%にあたります。

興業入場券とは

この法律は特定興行入場券を対象にしています。特定興行券については以下のような説明がされています。

興行入場券であって、不特定又は多数の者に販売され、かつ、次の要件のいずれにも該当するものをいう、、、

  • 当該興行入場券の売買契約の締結に際し、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨を明示し、、、
  • 興行が行われる特定の日時及び場所並びに入場資格者、、、又は座席が指定されたもの、、、
  • 次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める事項を確認する措置を講じ、かつ、その旨を第一号に規定する方法により表示し又は表示させ、、、
    1. 入場資格者が指定された興行入場券(の場合) 入場資格者の氏名及び電話番号、電子メールアドレス、その他の連絡先
    2. 座席が指定された興行入場券(の場合) 購入者の氏名及び連絡先(上記1と同じ)

手元にある2019年のシーズンチケット(SS指定)を確認しましたが、氏名などは記載されていません。これで不正転売防止法に適用できるのでしょうか?

特定興行入場券の不正転売とは

特定興行入場券の不正転売の定義は以下のようになています。

興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするもの

「業として」とは継続的に行うこと、または、事業として行うこと、とも解釈できますが、例えば、個人が一度だけ行う行為は対象になるのでしょうか?

「販売価格を超える価格」も自分が購入したときの価格なのか、転売しようとした時点での販売価格なのか不明確です。シーズンチケットは割安なので、シーズン中に販売される定価で販売すると購入価格を超えてしまいますが、これはいくらなら転売してよいのでしょうか。また、ダイナミックプライシングを導入した場合には、いつの価格を超えてはいけないのでしょうか。

興行主に必要な措置

興行主には興行入場券の適正な流通を確保する措置を講じる努力が求められています。

興行入場券の適正な流通が確保されるよう、興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置を講ずるよう努める、、、

簡単に言うと、行けなくなった試合のチケットを転売できるような仕組みを提供しなさい、ということでしょう。

2019年新体制発表会で藁科社長は以下のように述べています。

シーズンチケットを買ったお客様がこの試合にいけなくなった。そのかわりに、無駄にならないようにチケットの代わりに、グッズをプレゼントしております、、

これは、アズーロ・ネロで使えるクーポンのことでしょう。

川崎フロンターレ オフィシャルWEBサイト
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藁科社長は電子チケットについても触れていました。

来年の2020年に向かって、まずは電子チケットのトライアル。そして2020年度にはチケットレスサービスを本格的に導入。もうすこしお待ちください。

電子チケット導入で転売しにくくなると思いますが、法律が興行主に求めている「転売できる仕組みの提供」に繋がるのでしょうか。今後も注目していきたいと思います。

明日は開幕戦

チケット転売サイトを見ながら、思ったことを書いてきました。

いよいよ明日はJ1リーグの開幕戦です。多くの人が試合を見られるように願っています。

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